虐待に対する取り組み

|虐待についてトップケアにできること

一言で高齢者虐待といっても、様々な状況があります。

殴る蹴るなどの暴力

高齢者を叱りつける
無視する

年金などを勝手に使ってしまう

劣悪な環境で放置

「高齢者虐待」は、暴力的な行為(身体的虐待)だけではありません。暴言や無視、いやがらせ(心理的虐待)、必要な介護サービスの利用をさせない、世話をしないなどの行為(介護・世話の放棄・放任)や、勝手に高齢者の資産を使ってしまうなどの行為(経済的虐待)が含まれます。また、中には、性的ないやがらせなど(性的虐待)もあります。

虐待の発生に影響を与えたと思われる要因(ケアマネジャーによる回答)
カッコ内の数字は%(複数回答)

  1位 2位 3位
身体的虐待 虐待者の介護疲れ (49.6) 虐待者の性格や人格 (48.5) 高齢者本人の認知症による言動の混乱 (46.5)
心理的虐待 虐待者の性格や人格 (55.3) 高齢者本人と虐待者の人間関係  (54.8) 高齢者本人の性格や人格 (43.5)
経済的虐待 虐待者の性格や人格 (64.0) 高齢者本人と虐待者の人間関係  (55.5) 経済的困窮 (47.9)
介護・世話の
放棄・放任
高齢者本人と虐待者の人間関係 (55.2) 虐待者の性格や人格 (55.0) 高齢者本人の性格や人格 (43.0)

出典)財団法人医療経済研究・社会保険福祉協会医療経済研究機構「家庭内における高齢者虐待に関する調査報告書」2004

介護者が長年の介護に疲れ果てたり、一生懸命なあまり追いつめられて虐待に至るケースがあります。こうした場合は、虐待をしている人もまた被害者であるといえるでしょう。 長年のうちに築かれた人間関係や精神的な問題が関係する場合もあるため、介入時には専門的な知識や慎重さが求められます。

介護保険施設等では、「身体拘束」が禁止されています(※1)。家庭における「身体拘束」も、高齢者に与える悪い影響は施設と同じです。しかし、家族の介護力には限界があり、拘束せずに介護を続けるためには、事業者や地域の適切な支援が欠かせません。

ケガの予防や認知症(痴呆)の行動障害の防止策と思われがちな身体拘束ですが、問題となっている行動の目的や意味が理解されず、適切な介護や支援が行われないことで、高齢者本人の状態はむしろ悪化し、心身に重大な影響が生じることが明らかになっています。

(※1 緊急やむを得ない場合を除きます)

トップケアでは利用者の人権の擁護・虐待等の防止のため、以下の対策を講じています。

虐待を防止するための従業者に対する研修の実施

利用者及びその家族からの苦情処理体制の整備

その他虐待防止のために必要な措置

サービス提供中に、当該事業所従業者又は養護者(利用者の家族等高齢者を現に養護する者)による虐待を受けたと思われる利用者を発見した場合は、速やかにこれを市町村に通報いたします